データをじっと眺めていたら、なぜ?が生まれる。

次世代沖縄へ“クルマ依存社会の将来”

沖縄らしさ有り!「EV観光の楽園 沖縄」計画

クルマ依存社会沖縄の中心地である那覇市内の国道や県道では、12時間平均交通量が2万台を超えて東京や大阪、名古屋並。過密な運輸事情に拍車を掛けそうな観光客数が過去最多641万人!となり、クルマも人も多い沖縄の次世代の姿が描き始まる!

沖縄の竹富島の西桟橋/出典:ゆんフリー写真素材集沖縄の竹富島の西桟橋/出典:ゆんフリー写真素材集

自動車運転免許を保有していない方は別として、沖縄移住生活で困った事に大きく上がらないクルマ依存はその認識度が高いからかも知れませんが、人口140万人を突破した生活環境の先を考えれば、産業や経済、エコや環境面など多くの課題の集積から必然的に、クルマ依存社会と新しいシステム!?の共存が必要になると考えられます。
今回は沖縄独特のクルマ依存社会が描いている将来設計に何があるか調べてみました。

沖縄都市モノレール「ゆいレール」や道路整備等の交通網整理とは別に、将来に向かう建設的なビジョンかつ”沖縄ならでは”という視点で見ていて辿り着いたのが沖縄県EV普及促進協議会発表の「EV観光の楽園 沖縄(PDFに直リンク)」(2011)でした。
今回はこの計画の随所にある沖縄らしさを見て行きたいと思います。

EV車の詳しい図解はこちら

循環型リゾート?

沖縄の自然は最高だからもっと来てね!
というイメージの重ね塗りとは異なるこの計画が、観光客増大背景の次のステップに対応する新しいシステムであるのかどうかがポイントとなるのですが、本計画が捉えている”観光”とは「豊かな自然環境が無ければ、沖縄観光は成立しない」です。
ん?これまでと変わらないじゃないか!と一見思ってしまいそうですが、沖縄観光集客の最上位にある”自然を求めて”集まる観光ニーズを満たしながらもリゾート施設をスマートグリッドに整備し、「循環型リゾート」を構築すると聞けば単なるイメージ戦略では無さそうです。あるいはIT化すれば良い訳じゃないぞ!と思う方もいらっしゃるでしょうけど、ひとまず先に進めます。ちなみにスマートグリッド自体は壮大な電力構想の1つですが、注視している点はこの大きな絵図から観光客の言わば”足”となる移動交通手段への着目にあります。

この着目点をクローズアップすると次の様になります。
観光客がこれまで利用して来たレンタカーを順次EV車に替え、突出していたCO2排出量の削減効果や観光で訪れた際のEV車体験が、県内外のエコや環境保全意識を高められられてEV車が普及し購買意欲も増すという事です。
観光だからやっぱり観光客対象じゃないの?と思うかも知れませんが、実はここに”沖縄ならではのポイント”が1つ隠れています。
というのも、沖縄中古車流通市場には多数の元レンタカーがあって住民の購入率が高いとされ、レンタカーにEV導入すればいずれ住民がEV車購入機会の高まりにつながるという事です。ちょっと長い時間がかかっても編集部が沖縄移住する頃には、そんな兆候が見られるかも知れないのです。

本日も追い越し車線が混み合っていました。
渋滞イメージ/出典:HIRAOKA,Yasunobu

EV車が一般に普及しない理由

しかし、世間ではEV車普及についての問題意識には課題が山積している認識ですよね。
例えば、ロイターにあるように”EV車は失速”しているともされ、大手メーカーの多額な開発費を投じて来ても、値段の高さ、航続距離の短さ、充電スタンド不足は最大の普及ネックとされ消費者反応を極めて鈍らせたままです。
EV車はこれまでに何度も市場投入される度に不成功に終わり、航続距離、発進・停止性能、蓄電池の寿命問題はその時から変わらない課題のようです。これではクルマを日常として利用したい消費者には受け入れ難いです。

沖縄移住生活にはクルマ依存社会への慣れを伴うため、ガソリン車からEV車にわざわざ変えようなんて思わないでしょう。それに充電時間は若干気になる点でもあり遠出先に充電スタンドが無ければ困りますし、減ってきたら入れよう!なんて思っていたこれまでの感覚も軌道修正しなければなりません。クルマが止まらないように計算するという”不安”が伴うのが心理です。 これではクルマ生活が全く落ち着かず、急速充電スタンドや高性能蓄電池の進化による長距離走行は必須かと考えられます。

これら課題を抱えるEV車を沖縄で普及させる事は、政治的意図かあるいは多額の税金をたらい流すかもっと大きな無駄遣いになるか、そもそも強引な目標設定では無いかと次々に心配してしまうのですが、それでも沖縄がEV車普及に最適だというもう一つの”沖縄ならでは”がありました。

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