The Original Scents & Aroma Items WASITE STORE 三園 泰慶さん #04-1

可能性という匂いの中で生きていると実感。(1)

可能性というベールに包まれた沖縄。

そこに漂っている好奇心をくすぐる香りに引き寄せられ、沖縄までの総距離2,000km以上をバイクと共に移動し続けた20日間。それが沖縄移住生活に向けたスタート。

そうして、今や沖縄からオリジナルの香りとアロマアイテムのブランド「WASITE」を全国に届ける三園 泰慶さんの「マイグレートライフおきなわ」は、まだ出会っていない新しい沖縄の香りを探し求めながら、長い人生の旅の途中にいるのかもしれない。

「一つ一つの才能が不完全でも、他のジャンルと掛けあわせることで新しい事を生み出せると考えている」という飽くなき創造力は、1つの結論で満足せずに「沖縄に来たからには何かやらないと気が済まず、このまま帰るのは悔しかった」と心境を綴った。
それは、乗らなければ判らないバイクの楽しみ方と等しく、やってみないと解らない沖縄の楽しみ方に共通点を見たのかもしれない。

2,000kmを超えて始まった沖縄移住生活

━━沖縄に移住したのはいつ頃でしたか?それまで沖縄には何度も来ていたのでしょうか?

三園さん 下見は2004年の秋ですが、沖縄に移住して来たのは2005年の1月の終わりです。

それ以前に沖縄に来たのはかなり小さい子供の頃で、記憶にはありません。

━━沖縄に移住しようと思った理由は何でしょうか?

東京から何かのカタチで一度出ようと決めていたんです。

モノづくり同士で意気投合していた相棒が、一緒に沖縄でやりたいと言い出したものですから「行ってみるか!」と(笑)。

それに、毎年の春を無事に迎えられるか心配するぐらいの寒がりなんですが、肌寒くなっていた秋の東京とは違い、下見に来た沖縄ではTシャツ1枚で歩けて“沖縄にやられました”ね(笑)。

━━沖縄移住を検討された期間はどれぐらいありましたか?

1ヶ月です。
11月に人生初の有給を取って12月に情報収集や不動産検討とか“どうやって沖縄に行くか”下調べして、動きたくて仕方ありませんでしたから、新年1月に東京からバイクで沖縄に来ました。

鹿児島から沖縄まではフェリーですが、相棒と2台のバイクで途中の街に立ち寄りながら20日間ぐらいかかりました。

※東京ー沖縄間の空路は直線距離でおよそ1,600km。しかし、本州を九州に向かった陸路と海路を含めれば2,000kmを移動したことになる。

━━“沖縄への行き方を調べた”というのは、陸路を使った道順を調べていたのですね。驚きました。

昔から相棒とはバイクツーリングで河口湖や富士山に行ったり、長く旅をすることに憧れていたこともありました。

沖縄までのバイク旅の途中で出会う人やモノに触れ合いながら、伊勢神宮や京都、奈良、神戸、姫路とかで出会った中には今でも手紙のやりとりをしている人もいます。

京都では危うく「俺ここでもいいや」なんて相棒がリタイヤしそうでしたが(笑)、本当にそうなら僕だけでも沖縄を目指そうと思っていましたけどね。

熊本では連れて来ていた小型犬が死んでしまった影響で少し長く居る事になりましたが、それでもちゃんと海を渡り沖縄に行きました。

WASITESTOREのキャンドル WASITE STOTEのキャンドル

━━その時は、何としても沖縄を目指す覚悟だったのですね。

沖縄には移住歴20年ぐらいの知り合いが待ってくれていたので、那覇新港(安謝港)にバイク2台で上陸してすぐに向かいました。

そこで自分たちの拠点作りをする予定でしたが、到着3日後に大家さんからそこを追い出されまして(笑)。

━━追い出された!?一体何が起きたのですか?

別な人がその家に入るということでした(笑)。

それで一時は仕方なく南部にあったスクラップバスに住む事になり行ってみたんです。そうしたら凄くボロいし汚なかったけど、子犬がいっぱいいて何かいいなぁって思いましたけど・・・。でも別の知り合いが沖縄の『ユタ』さんと知り合いで、そのスクラップバスを見てもらったんですが、一歩も入らず「ここは絶対止めた方がいいから、ウチに来なさい」と言ってくれて、早々にそこも出ました。

※『ユタ』とは、琉球王朝時代から実存する相談者の依頼に応じて霊的なアドバイスを与えるシャーマン(霊媒師)とされる。

後から知りましたが、そのあたりは戦没者のご遺骨を探している地域でした。
観光客にとって慰霊の場所というのは「ひめゆりの塔」がイメージでしょうけど、沖縄の人が慰霊に向かうところは別にもあるそうですね。

━━それでは、その方の元で沖縄移住生活の初めとして落ち着かれたのでしょうか?

はい。僕らみたいな変なヤツらにも沖縄の人は親しくしてくれて、その優しさに助けられました。

今の家を賃貸契約する時に沖縄在住の保証人が必要だったので、周りの人に面倒をみてもらいました。その時は自分たちに信用が無いのは自覚していて、大家さんからすれば保障が欲しいのも解りますが、想定とは違う金銭条件を出されたりして大変でしたね。

それでも家を何とか無事に借りることができて、やっと沖縄移住生活をスタートした感じですね。今では、そんな大家さんとは仲良くてWASITE(ワシテ)のお店も「やっていいよ」って言ってくれて。

━━予想外の波乱の幕開けだったようですが、それまでのお仕事は何をされていたのでしょうか?

デザインの仕事です。広告を作っていました。

極論をいえば一つ一つの才能が不完全でも、他のジャンルと掛けあわせることで新しい事を生み出せると考えているので、今までのキャリアはとても糧になっていますね。

WASITE STORE三園さん

━━現在「WASITE STORE」で販売中のキャンドル等、これまでに制作のご経験はあったのでしょうか?

いや無かったです。沖縄に来てからですね。

那覇のローソク屋さんで働きだしたのがきっかけです。そこでは店舗マネージメントや広告関係の仕事をしていました。

それと並行して、今の店の名前になっているWASITEを「個のブランド」として立ち上げて、環境やエコロジーをテーマに活動していて、それを一緒にやってくれる経営者にも恵まれました。

そこで廃油からキャンドルを作るプロジェクトを一緒にやったり、独立してからは廃油を燃料にする「SVO」と言ってクルマに少しだけ手を加えればサラダ油のまま走る技術の研究もしていました。

※「SVO」とは、ストレート ベジタブル オイル(Straight vegetable oil)の略。主に使用済みの廃食油を回収し遠心分離機でろ過して、その油を車や農機具の燃料として使用する エネルギー循環型の仕組みのこと。

━━クルマをいじる技術には、かなりの知識が必要かと思いますが。機械系の知識やご経験は?

WASITE STORE三園さん いえ、全然です(笑)。

クルマをいじったことは無いし、その研究のために初めてクルマを買いました(笑)。

初めは紹介された整備士さんにお願いしていましたが、その人は途中で居なくなってしまって・・・。

県外にいる第一人者に技術を教えて貰った後は、結局は最後まで自分でやるしかなく、半年ぐらい一人で研究に没頭していましたね。

━━その時、一緒に沖縄に来られた方も参加されたのでしょうか?

相棒は、最初は大工経験があるのでデザイン家具や空間造りをしていました。料理やコーヒーも好きだったので、カフェとかやりたいなぁと一緒に話もしていましたが、実は分裂しまして・・・。

━━色々とご事情があったようですね・・・。その時はさすがに東京へ帰ろうとは思わなかったのでしょうか?

そこが、結構沖縄移住の明暗を分けるかもしれません。

東京で働いている時には“天井”みたいなものが見えて、このままでは自分の成長もこれ以上難しいと思って沖縄に来たので、僕は沖縄に来たからには何かやらないと気が済まなくなって、このまま帰るのが悔しかったんです。

だから“帰るか残るか”となった時に “クルマの研究”でビジネスを起こせないか!?という挑戦のためにも“残ること”を選択しました。

━━そうして沖縄に留まり、その研究の成果はいかがだったのでしょうか?

素人でしたがなんとか成功しました。

初試験走行の時はさすがに途中で止まったら怖いので友達を誘いましたが嫌だよって断られて(笑)。一人で58号線を安謝手前まで行き、帰りにスーパーでサラダ油を買って入れて帰りました。完成したのは7年ぐらい前です。

凄いのがトルクが上がって力強く走るようになったんです。
廃油を使う事でリッター5円ぐらいの高いコストパフォーマンスですが、僕は一般消費者向けに考えていたので、実は突き詰めると消費者特性に合わないと気付きました。このままじゃ駄目ですね。

━━成功しても市場投入までには至らなかったということでしょうか?

普通の人はクルマに燃料を入れて走るだけなので、メンテナンスはディーラーや車屋さん任せでオイル交換さえ出来ないですよね。
でも自分でクルマや燃料をいじる必要があるとなると、そういう人達には「廃油で走るクルマ」と言っても売れないなと・・・。だってクルマはみなさん安心して面倒なく乗りたいですよね?

もう研究用のクルマは処分してマニュアルや設計図の技術だけ残っていますが、そうして一度、挑戦を終えたんですよ(笑)。

油をキレイにする技術も研究して、この辺りの弁当屋で使い終わった天ぷら油を自分が造ったフィルタを通すとここまでキレイになるんですよ!

三園さんの研究成果左が精油状態。右が廃油。

━━なるほど。もったいない研究成果ですが、それからキャンドル制作へ・・・?

いや。その後カフェを2年弱ぐらい手伝った後、もう一度自分で何かしよと思い立って、そこからです。最初に作ったのが、こういう大きい瓶に革のウェアをつけたキャンドルです。

20140317_20 中のロウは廃油よりも作り易い市販のオリーブオイルを原料にしてローソクにしました。

■WASITEストアオーナーの三園 泰慶さんのインタビューを読んで、沖縄移住生活に興味が出てきましたか?

次回、「沖縄生活で感じた多くの『違い』 - 可能性という匂いの中で生きていると実感。(2)」

Shop Data

三園さんが経営する宜野湾の「WASITE(ワシテ)STORE」のお店情報です。キャンドルが灯す小さな明かりの中には、誰かの心を動かす大きなチカラが宿っていると言います。

そんな柔らかな灯火だけでなく香りも楽しみたければ、50種類以上のアロマキャンドルの他、三園さんご自身が「創造的カウンター」と呼びたくなるという調香カウンターにいらしてください。

お客さんとの対話を楽しみながら、たった1つしかない、あなただけの香りを作り出せますよ。

The Original Scents & Aroma Items WASITE STORE(ワシテ)

住所 〒901-2222
沖縄県宜野湾市喜友名2-21-10
MAP
TEL/FAX 098-892-0685
営業時間 11:00~19:00
定休日 火曜日
お問い合わせ オンラインフォームはこちら
URL http://www.wasite.org/
オンラインショップ http://wasite.shop-pro.jp/
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